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| 凱旋門賞を生中継で |
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トゥールーズ (フランス) |
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念願かなって、ついに、ついに、凱旋門賞を生中継で見ることができた。なんという感動だろう。ヨーロッパを代表する最高峰のレースを、起こっているのと同時に目撃することができるのだ。
残念ながら、開催地はパリのロンシャン競馬場なので、現地に行くことはできなかったけれど。それはまたいつの日かの夢に取っておこう。 日本馬の海外挑戦というのは、あのシンボリルドルフが挫折して以来、いかに難しいものか、みなさんもご存知のことだろう。そこそこの結果を出せるようになったのは、ほんのここ数年のことだ。 今回、日本からはマンハッタンカフェが参戦。鞍上は勝負師ながらここ一番に弱い、蛯名。 調教は非常によいと伝えられていたし、実績からも単勝7.1倍の3番人気に押されていた。ぼくも日本での走り方から、優勝もありうるのではないかと大きな期待を寄せていた。 青々としたターフを、おもむろにスタート! スタート直後の激しい先行争い。マンハッタンカフェは、いい位置に付けた。だが、大外だ。先行を維持するのに、ややおっつけているようにも見えた。 そのまま流れは緩まず、消耗戦が続き、あっというまに最終コーナーを周った。 最後の直線での叩き合い。黄色い帽子に黄色い勝負服のマンハッタンカフェは、まったく伸びない!蛯名の鞭が飛ぶが、まったく伸びない。他の馬が勢いを上げるなか、ただ1頭、ずるずると後方に消えていった。 最内から伸びてきたのは、マリエンバードだ。手綱を取るのは、ヨーロッパ最高の騎手と呼んで間違いないだろう、デットーリだ。 最終コーナーを周ったときはマンハッタンカフェと同じ位置にいた。ところが、外目を周りながらハイペースについていったマンハッタンカフェにはもう末足は残っていなかった。 道中、最内で死んだ振りをしていたマリエンバードが見事に流れを制したのだった。 デットーリはジャパン・カップなどの大きなレースで何度か来日しており、そのたびに格の違いを見せつけてくれた。ぼくが日本で競馬をたしなんでいたときも、「またか!」と何度叫ばされたことか。 武豊を馬の気持ちがわかる天才だとすれば、デットーリはレースに出ているすべての馬の気持ちがわかるとんでもない天才だ。彼が手綱を取る馬はまるで群れを率いるかのように、先頭に踊り出るのだ。 単勝16倍という人気薄でこの鮮やかな勝ちっぷり。そして、勝利後の無邪気な喜びよう。トレードマークの飛び下りも見せてくれたし、優勝トロフィーにシャンパンを注いで飲み干すところも生中継されていた。サインを求めるファンを拒絶せず、目線もくれずに○か×を書いてあげる思いやりもある。 マンハッタンカフェはけっきょく、13着に破れた。予想外の惨敗に、解説者たちも驚きを隠さなかった。 ちなみに、2着は仏ダービー馬スラマニ、3着は英愛ダービー馬ハイシャパラル。最高峰のレースともなると、層の厚さも半端ではない。 あとでわかったことだが、マンハッタンカフェは左前脚に故障発生していたそうだ。屈腱炎の疑いがあり、そのまま引退することになった。まだまだ活躍する様子を見たかったのだが、残念だ。
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