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| カメラの前で特別クラス |
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トゥールーズ (フランス) |
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少しずつ学生たちが脱落していくとは聞いていたが、今朝は遅刻せずに来たのはたったの5人。いくらなんでも少なすぎる。きっと寒かったからだろう。やや遅れてぞろぞろとやってきた。 月曜日は14時から1時間半、特別なクラスがある。フランス語教授法の権威であるスパンゲロー博士の特別レッスンが行われるのだ。 なかなか楽しみだと思ったのだが、このクラスに参加したのは、たったの4人。きっと場所がわからなかったのだろう。ぼくもずいぶんと迷った。 さて、このクラスは、ぼくたちがモルモット役を務めなければならない。 教室ではぼくたち学生は強烈な照明を浴びせかけられ、授業風景が大きなテレビカメラで記録される。フランス語教授法を学ぶ大勢の学生たちが隣の教室にいて、モニターを通じて教授法の機微や初心者の反応を学んでいるのだ。また、教えるのは博士だけでなく、これからは学生たちの実習の場にもなる。 トゥールーズ大学はフランス語教授法が非常に進んでいる。我々外国人がたった4万円で1年間フランス語を教わることができるのも、ある種、実験材料としてのその身を提供しているからなのだ。 もちろんこのことは最初に博士がきちんと説明をしてくれた。「てことは、あっしら、モルモットですかい?」と、すね加減でいってみたかったのだが、そんなニュアンスを表現するだけのフランス語力はないので、ただ「ウイ」とうなずくだけだった。 ぼくの知らない大勢の学生たちがぼくを知っているというのは、なかなか脅威だ。キャンパスを闊歩するぼくを見て、ああ、あれがヤスだね。サンパなジャポネだねと、みんなが指差すことになるのだ。
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